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芦屋市みどり学級

芦屋市立みどり学級

トータルなものづくりがいつも大切なことと思います。教育施設でも娯楽施設でも住宅でも同じことなのですが、多くは部分だけのことできていくようです。
行政のする仕事はその傾向がさらに強いようですが、芦屋市の進めた本計画は新しい総合的な試みがされました。

子どもが住む住宅を本学校に近い高層住宅の1階につくり歩行者専用道路で繋ぐ計画がされ、障害の程度によりますが、交通機関に頼らない通学を可能にしています。
就学前児童から成人までを対象とした学級とするなどが特徴です。

当時は障害児学級を都道府県に設置する義務ができた段階程度ですから、小さな市での試みは注目されて。多くの方が見学に来られたようです。
廊下を歩行訓練スペースとして利用することで人が触れ合う機会を多くしながら面積を小さくするなど校長先生のアイデアなどが盛り込まれています。

デザインは周辺の高層マンションの日影のできる状況をチェックして、真南と少し振った教室部分と職員室部分とで構成しています。コンクリートの素地を生かした塗装、合板の木の暖かさを生かした内装仕上げなど限られた予算のなかで家庭的な暖かい雰囲気のデザインとしています。

兵庫県芦屋市 RC平屋建て(一部2階)
80年3月竣工
※ AZ Institute での担当